これから(コロナ騒動後)のIT業界を予測してみた


なんか世間はとんでもない事になってきてますね。仕事から開放されて無職状態になったとたんにコレですから、タイミングが良いんだか悪いんだか・・・。

コロナ騒動の影響

2020/04/08現在の状況ですが、7都府県で緊急事態宣言が発令されまして、外出自粛の状態になっています。不要不急の外出は控えるべし、って事なんですが、そうは言っても仕事が・・・、って人が多いと思います。

テレワーク化が進む

そうなるとテレワーク等で在宅で仕事をしろって話になってくるのですが、テレワークと一番相性の良さそうなIT業界でも、はいそうですか、とそう簡単にテレワークに移行出来るわけもなく、先月、知り合いに聞いたところだとテレワークでやってる人と通勤している人とで半々というところでしょうか。ただ緊急事態宣言が出た今となってはテレワークがメインになるんでしょうね。一応、先月の時点でこうなることを予測していた会社は多かったみたいで、ある程度は在宅で仕事が出来るような環境作りは各社でやっていたみたいです。

これを機に海外の様にテレワークという選択肢が当たり前になって欲しいもんですが、それと共に今回の騒動でIT業界に予想外の変化が訪れると思っています。

フリーランスの危うさ

まず、今回の騒動で一番問題なのはフリーランスの立場です。個人事業主ですし社会保障なんて無いので、不況だったりこういう状況になると一番最初に皺寄せがくるのですが、今回はモロに被害を被っています。私の場合、丁度フリーランスから足を洗ったと同時にこんな騒動になっているので、ある意味被害は無いのですが、周囲のフリーランスは今月に入ってから仕事が無くなってます。年度末で契約が一区切りな仕事も多いですので、4月に入ってから一気に顕在化しました。顧客である企業がまともに活動してませんので当然と言えばそうなんですが、こういう状態になるとまさに死活問題です。いつまでこの状態なのか判りませんし、給付金関連の事もグダグダですし、まさに一寸先は闇です。


正社員志向

この

  • テレワーク化
  • フリーランスの危うさ

という2つの要因から考えるに、今後の日本のIT業界はもしかしたら「正社員志向」が強くなるのでは無いかと思います。

フリーランスを目指すエンジニアがその理由として挙げるのは、「時間的制約が少ない」というのが最も多いのではないでしょうか?もしテレワーク化が進むのであれば、正社員でも時間的制約は格段に少なくなりますし、そうなると何かあった時にリスクが大きいフリーランスよりは安定の正社員を望む人が多いのではないでしょうか。例えフリーランスの方が倍稼げたとしても、です。

そして現在のフリーランスも正社員回帰へと流れるのでは無いかと思っています。もちろんこの騒動が収まってからの話ですが。

海外での就職も増える・・・?

もしくは私の様に海外を目指す人も一定数増えるかもしれません。なんというか、今回の騒動を見ていると、言い方は悪いのですが「ジャパンリスク」と言ってもいいぐらい政府の対応が遅くて酷いですし、高い税金払っても生活も守ってもらえず、最悪、生命の危機すら感じる状態になるのであれば、同じリスクのある税金の安い海外という選択はあると思います。

海外の国を見ていると、当初こそ日本より楽観的だった国がほとんどでしたが、ヤバイと思ってからの対応は日本と雲泥の差です。日本みたいに動きが悪い上に効果的な施策を打てない国なんてありません。

今日、この記事を書こうと思った理由もそこなんですが、緊急事態宣言の会見を見てなんだコレ?経済的施策と福祉的施策をなんで混同してんの?と思ったのと、その翌日にこの状況下で立憲民主党を筆頭に野党は審議拒否ですよ。そしてこの事実をどこも報道してないマスコミ。日本終わってんなー、と。本当にこの国に高い税金払ってこれでいいの?って思ってます。

フリーランスって一般的なサラリーマンよりも多額な税金を払っている人も多いですし、今回の騒動でいい加減愛想が尽きた人ってのもある程度いるのではないかと思ってます。

今後のIT業界の予測

いずれにしてもこの騒動が早く収束してくれる事を願っていますが、収束した後にいきなり景気が元に戻るはずもありませんし、おそらく来年までIT業界の景気は冷え込むと思います。肌感だとリーマンショックの時とか震災の時以上のヤバさがありますので、数年影響は続くかもしれません。最悪、今年後半以降にバタバタとIT企業が倒産するなんて事があるかもしれません。

なにせ、IT業界以外の全業界も等しくヤバイ状態ですので、そこから仕事を貰うことで成り立っているIT企業のヤバさは他の業界以上です。自社でサービスを持っている所はまだ良いですが、SIerは大手以外は全滅してしまうんじゃないか、と他人事ながら心配しています。

来年以降のIT業界で生き残っていそうな業態を独断と偏見で軽く予測してみます。


  • 大手SIer

一応生き残るでしょう。なんだかんだで保守運用で稼いでますので、瀕死になっても死ぬことは無いと思います。


  • メーカー系SIer

親会社のメーカーはテレワーク化等でPCが売れて好況になるかもしれないです。そうなるとまず死なないのでは無いかと思います。ただ外資は切るかもしれないですね。


  • 中小SIer

大手にべったりの中堅SIerはなんとか生き残れるかもしれませんが、大半は瀕死もしくは確実に死ぬのではないかと思ってます。政府からの給付金次第でしょうね。


  • Web系

一番影響を受けるんじゃないでしょうか。大手も含めてヤバイと思います。こちらも政府からの給付金次第でしょうけど、普通にリストラとかは起きると思います。良くてリストラ、悪くて倒産といった感じではないかと。


  • クラウド系開発会社

自社でサービスを展開している企業は意外と大丈夫だと思います。むしろ他業界のテレワーク化が進むとネット上でそっち系のサービスを展開している企業は特需があるかもしれません。


  • アプリ系開発会社

こちらも自社アプリで生計を立てていたのであれば大丈夫だと思います。小規模な企業が多いと思いますし、通常営業できるんじゃないでしょうか。


  • 派遣エンジニア

不況の後は正社員雇用を控えて派遣が増えるのが常ですので、派遣の需要は高くなると思います。が、正社員から派遣に流れてくる人も多いと思いますので、需給バランスはどうなんだろ?好況って事にはならないと思います。


  • フリーランス

周りの会社が稼働し始めれば、元々ITに対する需要は高いのですぐに元に戻るとは思います。が、それまで生き残れればの話です。周りの会社が年内はまともに動かないと思いますので、これから半年〜1年以上無収入で暮らせるだけの蓄えがあれば大丈夫だとは思います。フリーランスも給付金頼みになるでしょうね。耐えられない人は派遣か正社員に戻るのではないかと思います。

まとめ

あくまでも今現在(2020/04)での状況から考えた予測です。年内で収束するという楽観的な仮定を元に予測していますが、長引けば長引くほど予想外の結果になると思います。

実際のところ、来年の春ぐらいまでは収束しないで引きずるんじゃないかと思いますし、そうなると来年度の企業の予算が立たないので、再来年辺りまで影響が残るんじゃないかと思います。

社会が廻り始めればITの需要は高いのですぐに仕事が溢れると思いますが、それまでどうやって生き残るかが問題ですね。特に安定した生活基盤を持たないフリーランスはかなり厳しいと思います。今後1年ぐらい生活できる蓄えが無いフリーランスは一度再就職を視野に入れておいた方がいいかもしれません。安心できるだけの給付があればいいんですけど、望めそうもありませんしね。