就職氷河期世代が語るコロナ騒動での新卒採用について


新卒の皆さん、就職活動お疲れ様です。日々の就職活動に手応えを感じてますか?私は1994年卒で就職氷河期のどん底の中で就職活動をしたのですが、その時の経験から現在のコロナ禍で就職活動をしている皆様に何か伝えられればと思い記事を書いてます。何か得られるものが有れば幸いです。

(おそらく)今年(2020年)の就職活動はそんなに厳しくない

いきなりぶっちゃけますが、恐らく今年の就職活動はそれほど厳しくないと思います。なぜなら企業の新卒採用の予算は既に通っているからです。バブル崩壊は1991年から始まって1993年まで続いたのですが、就職活動が厳しかったのは1993年からだったと思います。

不況が始まった当初は前年度に決めた予算で活動しているのでそこまで厳しくならないんですね。その代わりに翌年度以降(長くても2年間ぐらい)が(少し)厳しくなるはずです。

ただ、いくら予算が通っていたとしても企業側は慎重になると思います。なぜなら他の不況と違って、今回のコロナ禍の影響で不況になるのは事前に企業側は判っているからです。今は大丈夫でも、今年後半から来年にかけて、今までにない規模で不況がくる恐れがありますので、企業はそれに備えて採用を控える可能性は大いにあります。

それでも心配ないと思いますよ。楽観的と笑われそうですが、多分、健全なIT企業経営者なら同じことを考えていると思います。なぜなら、コロナ禍を乗り切った後に来る不況を乗り越えた先に絶対に好景気が待っていると予測ができるからです。

バブル崩壊後、企業は倒産しまくった。今回は・・・?

バブル崩壊の時は、先が全く見えなかったんですね。事実、それから「失われた10年」なんて言われるぐらい不況が続きました。私も就職活動時に何社も面接を受けましたが、その時に受けた会社の現在を興味本位で調べてみたら、半数以上が潰れるなり合併されるなりで無くなってました。

でも今回訪れるであろう不況は違うんです。コロナ騒動が収束して世の中が動き始めれば自然に収まる事が判っているのです。今のところ、問題はコロナ騒動だけなんですよ。このコロナ騒動の後に必ず訪れる不況を乗り切れば半年〜1年で元に戻るであろう予測ができるんです。

コロナ騒動が起きる前までの直近のIT業界の事を話しますが、空前の人手不足でした。景気が戻ったら、また人手不足になるのは普通の経営者なら簡単に予測がつくのです。

というか、今回のコロナ騒動でテレワーク等が当たり前になりつつありますが、企業は無理やりテレワーク化を推し進めたので、まだ環境が整っていないんですね。IT業界以外の業界はまともにテレワーク出来ていないと思います。そうなると、コロナ騒動収束後は一般企業のテレワーク化等でコロナ騒動前よりもIT業界は空前の好景気になるでしょう。

既にコロナ騒動が起きてから数カ月の現在で、テレワーク化に絡んでノートPCが物凄い売れ行きを見せています。チャット系のサービスも物凄い需要が高まっています。オンラインのストレージも同様です。官公庁での手続き関係もIT化の必要性が高まっています。変わったところだとテレワーク用のWebカメラの売れ行きが好調だったりします。学校が休みになった学生さんの影響なのか、スマホアプリの売上も凄いことになってます。ITに関わるハードもソフトも全体的に需要が高くなっています。

コロナ騒動中でもこうなのです。騒動後にどうなるのかは学生の皆さんでも簡単に予測できるのではないでしょうか。

切羽詰まっている企業以外は採用に影響は無い

好景気になった時に企業が一番困るのが人手不足なんです。ここ数年の人手不足でIT企業の経営者は身に沁みて判っているはずです。ですので、一過性のコロナ騒動で採用活動を止めてしまうと、その後の好景気で波に乗り損ねてしまうんですね。企業は利益追求することが使命です。儲かることが判っているのにそのチャンスを自ら潰すことはまずありません。

ですが、例外があります。今現在、コロナ騒動で資金繰りが悪化している企業です。コロナ騒動が収まるであろう半年〜1年後まで生きていられるか不安な切羽詰まっている企業は採用活動を休止せざるを得ないでしょう。今現在の資金繰りが危ないのに来年から入ってくる新卒を受け入れることなんて出来ません。

政府と民間からの補助金や低金利の融資で今回のコロナ騒動を乗り切れば、その先の好景気に向けて採用活動を進められるのでしょうが、今現在、コロナ騒動の収束はまだ見えていません。体力のない企業は採用に消極的にならざる得ないでしょう。

まとめ

コロナ騒動終了後、落ち込んだ経済が回復傾向を見せ始めたら、IT業界は空前の好景気になると思います。特にクラウドでビジネス系の自社サービスを展開している企業やSIerは猛烈に忙しくなるでしょう。

特に今回のコロナ騒動を見ていると、公共サービスの問題点が多いところが非常に目につきます。給付金の申請にしても補助金の申請にしても物凄い手間が掛かっています。政府は「オンラインで出来る」といいますが、実際のところ、カードリーダーが必要だったり、マイナンバーカードを事前に発行する必要があったり、もう何から何まで面倒な規制や制限が多いんですよ。中小零細企業の多い日本で、そんな面倒な事をできる経営者なんてほとんどいません。もう無駄な手続きだらけなんです。そしてそんなクレームが日本中から既に挙がっています。

この問題解決の為に公共サービスのIT化が一気に進むはずです。ですので官公庁系の仕事を請け負ってる様なSIerは物凄い好景気になるんじゃないかと予測しています。

あなたがどういう系統のIT企業を志望するのかは判りませんが、この騒動を乗り切れば、その先にIT業界には明るい未来が待っています。就職活動頑張ってくださいね。