ITエンジニアが自宅にサーバを持った方が良い3つの理由

最近はエンジニアでも自宅にパソコンを持っていない人も増えてきました。これもスマホが普及した事による弊害だと思いますが、自宅にパソコンが無くても、自宅にサーバはあった方が良いです。理由を説明します。



目次

パソコンに詳しくなる


サーバもパソコンもハードウェア的に差はほぼありません。常時運用を前提に作られているかいないかぐらいです。ですが、サーバを持って動かしているだけでパソコンに詳しくなるでしょう。詳しくならなければサーバを動かし続けるのは難しいからです。

パソコンは「パーソナル」コンピュータというぐらいで、個人が直接操作して使用することを念頭に作られています。人間が操作していない時も動かし続けることを前提として作られていません。対してサーバーは「サービスを提供する」という意味で、他のコンピュータにサービスを提供する為に作られています。つまり、人間が常に操作する事を前提に作られていません。ですので、グラフィックやサウンド等の機能は省かれています。その代わり常時起動で安定した動作をさせることを前提にして作られてます。

安定性を重視しているだけで、サーバに使われているパーツ等は普通のパソコンとあまり変わりません。そして安定稼働させる為に、サーバを扱う人間は、それらのパーツの事を把握している必要があります。パソコンを使うのであれば、通常、OSの機能に詳しければ問題ないでしょう。ですが、サーバを動かすのにはハードウェアの安定稼働が必須ですので、サーバOS以外にもハードウェアに詳しくなる必要があります。ハードウェアも含めて「サーバ」なのです。

サーバを動かし続ける事だけでパソコンを含めたコンピュータ全般に詳しくなります。と言うよりならざるを得ません。エンジニアとして生きていくのであれば、動かすだけで勉強になるサーバは持っていて損になりません。


勉強になる


サーバを扱うインフラエンジニアはもちろんのこと、プログラマ等の他のエンジニアも自宅にサーバを持っているだけで勉強になります。サーバという機器はエンジニアであれば仕事ではよく扱うと思いますが、逆に言うと仕事以外で触れる事はまずありません。だからこそ自宅にサーバを持っていて管理しているだけで普段の業務に差が出てきます。普通の人では余り触れないからこそ、普段から触っているだけで差が出るのです。

インフラエンジニアであればそれだけで勉強になりますが、プログラマであれば、自宅サーバでプログラミングの勉強が出来ます。家に帰ってきてまでパソコンに触りたくないと言う人が多いとは思いますが、それでも勉強を続けないといけないのがエンジニアというものです。会社のためでなく自分の為に勉強しなくてはなりませんので、どうせ勉強をするのであれば、専用のサーバを持っている方が望ましいです。


自作のプログラムを動かせる


これは勉強と言う意味ではありません。自分のためのサービスを自宅のサーバで動かすことが出来るという事です。人間と違って、コンピュータは電源が入っている限り動き続けます。あなたが寝ている時も、会社で働いている時も、飲み屋で騒いでいる時も、何も気にせず動き続けます。つまり、あなたの分身となってあなたの代わりに様々なことをこなしておいてくれます。

「自動化」というのを人間は求め続けています。「自動化」は人間がやるべきだった事を機械に行わせることで人間の作業量を減らして効率化する事です。機械が存在する以前から、人間は人間に変わる労力を求めてきました。走って移動するのが大変だから馬に乗ったり、畑を耕すのが大変だから牛や馬を使って耕したりしていました。

機械が出来てからはそれがさらに顕著になりました。馬が車に変わり船や飛行機に代わりました。畑を耕すのもトラクターになりコンバインになりました。そしてコンピュータが出来てからは更に高度な事をコンピュータが代わって行うようになりました。

言うまでもありませんよね。プログラマはコンピュータを人間の思い通りに命令して動かす為のプログラムを書く仕事です。せっかくあなたはプログラムを書けるのです。会社の為にプログラムを書くだけじゃなく、自分のためにコンピュータを動かすためにプログラミングしてみませんか?

私の場合、自宅のサーバでは様々な物が常に動いています。情報を収集する為のクローラや、それを格納するデータベース、クローラが収集してきたデータを分析する為に解析し、分類し、ある一定の条件のデータがあればそれを通知してきます。更にそこから様々なプログラムが連携しあって動き続けています。それも24時間休み無くです。

IoT化の流れも加わり、これからは更に社会のIT化が進みます。企業がITの技術を駆使してサーバを運用する時代から、個人が気軽に運用する時代に移り変わっていき、それが当たり前の世の中になるでしょう。エンジニアであれば、時代を先取りしてやっておくべきです。


まとめ

ITエンジニアであれば、自宅にサーバがあって得することはあっても、損することはまずありません。コンピュータへの理解を深めるためにも持っておきましょう。またコンピュータを最大限活用することが出来るサーバはこれからは絶対に持っておくべき「電化製品」になると思います。

古くから家電メーカーは家庭用サーバの利権を取るために激しい戦いをしてきました。家電メーカーは現在進行形で一般家庭用サーバをどの様にするのかを試行錯誤し模索しています。最近流行りのスマートスピーカーなどがその最たるものです。どこかで火が点いて一気に普及すれば家庭用サーバは当たり前の物になります。

ITエンジニアであれば、仕事の為、自分の為ににも今から自宅サーバを扱っておくべきです。 中古の安いパソコンでも良いので、サーバを持っておきましょう。